温浴施設のレジオネラ菌対策

 単にお湯に塩素を加えるだけでは、レジオネラ菌による汚染は防げません!
レジオネラ菌に感染する人は年間1,500人以上で、致死率は5を超え、その多くは入浴設備からの感染です。

しかしながら、塩素を入れておけば問題ないと考える施設管理者も多いというのが現実です。

温浴施設、旅館、ホテル、老人福祉施設、フィットネスクラブ施設管理者必見!

塩素とは

塩素とは、残留塩素のことを指します。遊離残留塩素結合残留塩素とがあり、日本の温浴施設では通常 0.20.4mg/L に保ち 、かつ 、遊離残留塩素濃度は最大 1.0mg/L 超えないように努めることとされています。この遊離残留塩素が病原菌などと酸化反応して殺菌効果が得られますが、そのとき遊離残留塩素は消耗します。

ですので、常に塩素を補充し続けないとすぐに塩素は検出されなくなります。温浴施設の場合、一度に何人も入浴されると一気に塩素がなくなることになり、殺菌力の少ないお湯になってしまいます。

バイオフィルム(生物膜)

バイオフィルム(生物膜)とは、微生物のかたまりみたいなもので身近なものとしては台所のヌメリもバイオフィルムです。循環式温浴施設ではろ過機が使用されますが、ろ過機は水中の汚れを除去しますが、その汚れがろ過機にたまって水中の微生物の栄養源になります。その微生物がろ過機や配管にバイオフィルムをつくります。レジオネラ菌もそのバイオフィルムに寄生し、膜に覆われているのでバイオフィルムにいるレジオネラ菌は塩素では死にません。

バイオフィルムがある浴槽でたくさんの人が入浴すると水中の塩素がなくなり、バイオフィルムに寄生したレジオネラ菌が水中に繁殖を始めます。そしてお風呂のお湯は40度前後でレジオネラ菌がもっとも繁殖する温度ですので、短時間で一気に増えていきます。そのお湯の飛沫(エアロゾル)を肺の中に取り込んでしまうとレジオネラ肺炎やポアンテック熱という病気にかかります。これらをレジオネラ症といい特にレジオネラ肺炎は致死率の高い病気です。

施設管理におけるレジオネラ菌対策のポイント

ですので、施設管理におけるレジオネラ菌対策のポイントは、

  1. バイオフィルムを定期的に除去する >>詳細はこちら
  2. 常に塩素が効いている状態を保つ
  3. エアロゾル(飛沫)が飛び散らないようにする

の3点におおまかに分けることができます。

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